透明人間の失踪

2005年12月4日 読書
ISBN:4091670024 コミック 吉野 朔実 小学館 2003/08/23 ¥530

この表紙は大好きだ。私は嫌いな絵があまりない分、ずば抜けて好きな絵も少ない。しかし吉野朔実の絵は例外的にめちゃめちゃ好きである。彼女の描く少女たちの真似をして、今まで何度も前髪を短く切ってきた。そしてそのたびに「あーあ」って思ってきた。横から見ると特に悲惨だ。いやそんな話は今いいか。

吉野朔実を初めて読むなら、この短篇集はかなりお勧め。わりと新しい作品集だし、狂気も憎悪も美しさも救いもバカバカしさも、すべて堪能できるから。表題作の「透明人間の失踪」は、恋人が語っていた名前も会社名も身分も生い立ちも全部嘘っぱちだったと気付いたヒロインが、彼を探しに奔走する話。その過程もコマ割り(?)が効いてて面白いんだけど、彼が見つかってからがまたゾッとする場面の連続で目が離せない。このヒロインの髪型にも憧れたっけなあ…て、結局そこに落ち着くのか。行動を起こし、すべて片付けた後に、屋上で弁当食べてる彼女の画が私は好きだよ。

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