ISBN:448776081X 単行本 Beverly Cleary 東京書籍 1990/02 ¥1,121
ブックオフで表紙見た途端キュンとなってしまった。表紙お見せできなくて残念。素描で描かれているポニーテールの少女といい、くすんだ青色に白抜きで書かれたタイトルといい、その上に小さく書かれた「シリーズ・永遠のアメリカ文学2」という文字といい、何もかもが懐かしくて切なくて、ちょっと泣きそうになる。青春恋愛小説の古典でありながら、なんて瑞々しいんだ。思わず買ってしまった。
私が10代の頃はかなりの確率で、「お薦めのヤングアダルト本」にこの本が紹介されていたと思う。少なくとも「オリーブ」(雑誌)には載っていた。載っていた気がする。最近はあまり売ってないんだとしたら本当に残念。1回でも読んだことある人なら共感してくれると思うんだけど、「フィフティーン」くらい堪らない青春小説はないよ!50年代アメリカのお約束恋愛ストーリーが、何でこんなにぐっとくるんだよ、と自分に突っ込みながらやっぱり感動してしまうという。やりすぎない、感傷的になりすぎない、押しつけがましくない、手を抜いてない、とっても真摯で丁寧で、素敵な文章だと私は思います。
「今日こそ、きっと素敵な男の子に逢える」というジェーンの密かな願い事で始まるこの物語。舗道の亀裂を踏まずに歩けたら、真っ赤なコンヴァーティブルを100台数えたら……彼女の空想は、そこへ通りかかったマーシーに声をかけられて遮られる。マーシーからジェーンへの視線は、「夏の日に、人気のある男の子とコンヴァーティブルでドライヴしている女の子から、たったひとりで歩いている女の子へ向けての嘲笑といった方が良かった」。そんなジェーンがベビーシッター先で本当に素敵な男の子と偶然出会って、彼は誰?名前は?どうやったらもう一度会える??と悩みまくり、再会できたらできたで今度は、デートに行くにも自分の持ってる服が全部子供じみて見えたり、バカな真似して嫌われるんじゃないか、退屈な女の子と思われるんじゃないかと気を揉むことの連続。気にしなくて良いことばかり気にして、些細なことでどん底まで落ち込んで、またほんのちょっとしたことで信じられないくらい幸福になれる。2週間後のデートが待ちきれず、「2週間!そんなに長く生きてられるだろうか?」いかにも10代の女の子って感じで、初々しくて良いね、と思われたみなさん、ちょっと白状すると私は未だにそんな感じです。自分に全然自信が持てないジェーンが、最後に勇気をふり絞って行動を起こすシーンはホント胸が熱くなる。頑張れジェーン。
バカなことばっかりやってしまうのは自分に自信がなかったからだ。他の女の子と比べて引け目を感じたり精彩を欠いているなどと思ったりする必要は全然なかった。私に欠けているのは自信だけだ。なぜ気付かなかったのだろう??そう思い至った後の彼女は見違えるほど魅力的に生まれ変わる。相変わらず不運やトラブルにも見舞われるけど、下らない心配事になんか見向きもしない。だけどジェーンは本当は知っている。人ってそんなに簡単には生まれ変われない。だからいつも、卑屈な自分に負けないよう、心の中で唱えるのだ。「私は勇敢な女の子」ひたむきな願いは、きっと叶うはず。
ブックオフで表紙見た途端キュンとなってしまった。表紙お見せできなくて残念。素描で描かれているポニーテールの少女といい、くすんだ青色に白抜きで書かれたタイトルといい、その上に小さく書かれた「シリーズ・永遠のアメリカ文学2」という文字といい、何もかもが懐かしくて切なくて、ちょっと泣きそうになる。青春恋愛小説の古典でありながら、なんて瑞々しいんだ。思わず買ってしまった。
私が10代の頃はかなりの確率で、「お薦めのヤングアダルト本」にこの本が紹介されていたと思う。少なくとも「オリーブ」(雑誌)には載っていた。載っていた気がする。最近はあまり売ってないんだとしたら本当に残念。1回でも読んだことある人なら共感してくれると思うんだけど、「フィフティーン」くらい堪らない青春小説はないよ!50年代アメリカのお約束恋愛ストーリーが、何でこんなにぐっとくるんだよ、と自分に突っ込みながらやっぱり感動してしまうという。やりすぎない、感傷的になりすぎない、押しつけがましくない、手を抜いてない、とっても真摯で丁寧で、素敵な文章だと私は思います。
「今日こそ、きっと素敵な男の子に逢える」というジェーンの密かな願い事で始まるこの物語。舗道の亀裂を踏まずに歩けたら、真っ赤なコンヴァーティブルを100台数えたら……彼女の空想は、そこへ通りかかったマーシーに声をかけられて遮られる。マーシーからジェーンへの視線は、「夏の日に、人気のある男の子とコンヴァーティブルでドライヴしている女の子から、たったひとりで歩いている女の子へ向けての嘲笑といった方が良かった」。そんなジェーンがベビーシッター先で本当に素敵な男の子と偶然出会って、彼は誰?名前は?どうやったらもう一度会える??と悩みまくり、再会できたらできたで今度は、デートに行くにも自分の持ってる服が全部子供じみて見えたり、バカな真似して嫌われるんじゃないか、退屈な女の子と思われるんじゃないかと気を揉むことの連続。気にしなくて良いことばかり気にして、些細なことでどん底まで落ち込んで、またほんのちょっとしたことで信じられないくらい幸福になれる。2週間後のデートが待ちきれず、「2週間!そんなに長く生きてられるだろうか?」いかにも10代の女の子って感じで、初々しくて良いね、と思われたみなさん、ちょっと白状すると私は未だにそんな感じです。自分に全然自信が持てないジェーンが、最後に勇気をふり絞って行動を起こすシーンはホント胸が熱くなる。頑張れジェーン。
バカなことばっかりやってしまうのは自分に自信がなかったからだ。他の女の子と比べて引け目を感じたり精彩を欠いているなどと思ったりする必要は全然なかった。私に欠けているのは自信だけだ。なぜ気付かなかったのだろう??そう思い至った後の彼女は見違えるほど魅力的に生まれ変わる。相変わらず不運やトラブルにも見舞われるけど、下らない心配事になんか見向きもしない。だけどジェーンは本当は知っている。人ってそんなに簡単には生まれ変われない。だからいつも、卑屈な自分に負けないよう、心の中で唱えるのだ。「私は勇敢な女の子」ひたむきな願いは、きっと叶うはず。
コメント
周りが「気持ち悪い」と言ってもやめないゾ☆