ISBN:4122035929 文庫 北村 薫 中央公論新社 ¥620

文庫本棚を整理しながら久々に手に取ったのですが、ぱっと開いたのが表題作のラストシーンだったので、もう、堪らずずその場で泣き出しそうになってしまいました。

北村薫でお薦めは?と聞かれたらいつも「空飛ぶ馬」(から始まる円紫さんと私のシリーズ)を薦めてる私ですが、実は密かに「冬のオペラ」に対しても並々ならぬ思い入れがあり、ときどき思い返してはやっぱり堪らなくなって泣いてしまいます。椿さんの言葉が全部胸に迫ってきて、こんなにも清冽なものがむざむざと汚されなければならなかった、そのお膳立てが悔しくて悔しくて泣いてしまいます。

(なんか日本語おかしかったらごめんなさい)

我侭だって、我侭だって、美しかったじゃないか。薄汚い欲望さえなければ、こんなことにはならなかったんじゃないか。

物事が本当に、そのくらい単純だったら、どれだけいいかと思う。

コメント

星姫
2006年12月8日7:35

いいよね「冬のオペラ」。近所の図書館には「冬のオペラ」
の漫画本があったので、原作とよみくらべてみたよ☆

ロクハナ
ロクハナ
2006年12月8日21:20

うん、「冬のオペラ」面白いと思う。もっと読みたかったですね。
漫画だとどんな風に描かれてるのかも気になります。

私はデュマ・フィスの「椿姫」も何気に結構好きなので、最後に引用されてる「楽しい時はあっという間に過ぎてしまう」「だから今を楽しみましょう」「愛しいアルフレード!」だけでもぶわっと泣きそうになってしまいますわ。

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