生活のリズムが狂っているので、夜全然眠れません。土曜なんか「ケロロ軍曹」見てから寝ました(私の住む地域では土曜の早朝から放送)。ケー!イー!アール、オー!アール、オー!ケロロ軍曹ー。口ずさみながら寝ましたとも。ぐー。

目が覚めると歌が頭から全然離れず、しょうがないので一日中歌って過ごしました。これがアレか。暗記してから一度寝ると記憶に残りやすいという、睡眠直前暗記法か。実証はされたが、できればもうちょっと違うことを暗記したかった。
ISBN:4087603121 文庫 W・P・キンセラ 集英社 1997/03 ¥510

サイラス・アーミンスキン君の書く文章って最高なんだ。綴りとか文法とかメチャクチャなんだけど、内容も語りも物凄く面白くて、大笑いしながら夢中で読んでしまう。笑いながらやりきれない気持ちになるけど、それってしょうがないよね。こんなこと、大笑いしながらじゃなきゃ話せないもの。君たちのささやかで無駄な抵抗、本当に意味がないよサイラス。でもすっごく、すっごく面白いね!大好き。

作者のキンセラは映画「フィールド・オブ・ドリームス」の原作者として日本でも有名。野球を題材にした小説を扱うイメージが強いかもしれないけど(実際そっちも面白い)、実はインディアンものの名手でもある。そして何より、短編小説の名手だ。
主人公のサイラス君は、カナダのインディアン居留置に住む18才のインディアン。白人の人種差別は酷いわみんな貧乏だわ揉め事は絶えないわ。そんな中なのにサイラス君、全然シケてないんだぜえ。可愛い女の子をナンパして、気に入らない警察の車はボコボコにして、そして女の子の彼氏と警官にボコボコにされて帰ってくるような毎日さ。あい、シケてますね。最初の話なんか、白人と結婚したサイラスの姉ちゃんに、どうにかして元恋人のインディアンの子を孕ませようとするお話。なんつーメチャクチャな、と呆気にとられていると、次の短篇、表題にもなっている「外で踊ろうぜ(ダンス・ミー・アウトサイド)」で思いも寄らぬ衝撃に立ちすくんでしまう。これはインディアンの女の子を強姦して殺した白人の男の子がほんの軽い刑しか受けなかったことに対し、居留置の男の子たちが復習を決意する話なんだけど…。これはどう伝えたらいいものか…。こんなに優しくて恐ろしい作品、初めて読みました。最後にサイラスの恋人サディが「しっかり抱いてちょうだいサイラス。わたしのことずっと離さないで」って震えながら抱きついてくるところがもう、たまらない気持ちにさせるんだけど、同時に物凄く恐いの。背筋がゾッとする。ネタバレになるので伝えられないのが本当にもどかしいんだが…これは是非読んでほしいので書かない。後で我慢できなくなったらまたどっかに書きます(笑)。サイラスたちが法廷で髪がボサボサだった理由に「毎日毎日ハイウェイの路肩に立って、町に出る車をヒッチハイクしなきゃならなかったんだ」とかサラッと書いてるとこも好き。サイラス…私と結婚して。

キンセラはさすが短篇の名手と言われるだけあって、物語の終わらせ方が素晴らしい。渦中の会話からスッと引いて、その周りにあるものの静かな描写で終わったりとか、どうにも解決のつかない一言で終わらせてみたりだとか。これはホント脱帽ですよ。

これだけ書いてるのに、この作品の良さを伝えられた気が全然しない。チキショー、いつかリベンジしてやる。
ISBN:4048970232 単行本 ジョアン・ハリス 角川書店 2001/12 ¥1,050

「人はいつでも、いまの自分がなりたかった自分とはちがうと気づいたとき、変わることができるのです。あるいは、自分の暮らす場所が、自分をだめにすると気づいたとき、そこを立ち去ることができるのです」

こういうことをインタビューで明言できるジョアン・ハリスってちょっと尊敬してしまう(※皮肉ではない)。そう簡単に変わることはできない、立ち去ることのいかに難しいか、そういう言葉で自分の怠惰を許すことの方が、ずっと簡単ではないか?

映画化された「ショコラ」の原作者として有名なジョアン・ハリス。私は「ショコラ」を読んでないので、彼女の作品を読むのはこの「ブラックベリー・ワイン」が初めてです。

冒頭のぞくぞくするような語り口に、わあ、これ一体どんな魔法の物語だろう??とわくわくして待ってると、登場するのがスランプに陥って酒に溺れてる作家。過去に小説「ジャックアップル・ジョー」を執筆して大ベストセラーとなるも、出版した本はそれ1冊のみ。なんだかやけにキャリア志向の高い恋人と同居してるけど、関係はいまいち上手くいってない。うだつのあがらない主人公。ここでまず軽い落胆を感じると思います(笑)。でもこれから?でもこれから?と諦めずに読み進むと、いくらか魔法の兆しは見えるものの、なかなか事が簡単には運ばない。交差される少年時代の思い出も、両親の不仲に伴う、一夏の望まない田舎暮らしとこちらも暗い。長編小説嫌いは絶対この辺で確実に本を投げ出すと思いますね。

ジョアン・ハリスって別に意地悪なわけじゃないと思うんだけど、「魔法はある」と読者を魅了しながらも、なかなかその威力を見せてくれない。「杖を振りかざしたら魔法ですべてが上手く行く、なんてことあるわけないじゃない」とあしらわれたようで、なんだかちょっと、鼻白んだような気持ちになってしまう。「でも魔法はあるのよ」ううーん、そこで何人彼女についてゆけるだろうか。

そう、そんなに読みやすい文章というわけでもないし、大きな謎やエンターテイメントに溢れた出来事の連続というわけでもないから、物語が読者を引っ張ってくれる力にはあまり期待しない方がいい。ただ彼女の物語って何とも言えずチャーミングというか、可愛らしいところがあって、私はつい読みつづけてしまいました。エスプリが効いてるけど冷たくない、甘ったるいだけと思いきや後から渋みが効いてくる、なんかそういうバランスが面白い。そこに嵌まれる人は暖かい気持ちで読めると思います。

いつでも変われると明言しつつ、登場人物には容赦ない試練を与える作者(笑)。そんなとこも正直で好きです。
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2005/11/18 ¥1,500

頑張りました。これだけの大作に対して一番にこんなこと言うのもどうかと思うんですが、雨に濡れてるキアヌは結構好みです(ああそう…)。

そしてこの映画、思ったよりキアヌ率が低いのね。インパクトも脇役に取られっぱなし。ホントに…食われやすい男…。

他は特に感想ないので、あまり関係ないことを書きます。

最近の映画の技術って凄いですね。これだけ撮れるようになったからには、今まで撮れなかったSFやファンタジーをめちゃめちゃ撮りたくなる気持ち分かります。分かりますが、そこはぐっと堪えてひとつ、

エロを撮ろうじゃないか。

私ずっと映像で見たかった小説があるんですよ。時間と止めて女性の服を脱がすのが好きな男が主人公の小説。ニコルソン・ベイカーの「フェルマータ」。撮れる!今なら!これだけの技術があれば撮れる!!撮ろう!!見たいいー!!
私の要約だと絶対伝わらないと思うんだけど、「フェルマータ」という物語は本当に素晴らしい。時間と止めるなどという物凄い能力を、ひたすら女性の服を脱がすことだけに使っている主人公がまず素敵だ。しかもちゃんと、時間を戻す前に全部元通り着せてやるんだぞ。「彼女たちが不快な思いをしないように」って。ぐはあ、最高じゃないか!

…ほらな。通じないと思ったんだよ。「フェルマータ」のもうちょっとまともな紹介はいずれやるとして(ごめんねベイカーさん)、今はその物語のラストだけ。空中に静止してる雨粒の中を歩くシーンがあるんだけど(時間止めてるからね)、そこ最高に美しいんですよ。雨粒はキラキラ光ながら空中で静止して、振り返ると自分が歩いてきた空間だけ型抜きになってて。ああ、私もこれやってみたーい、と何度思ったか。
もう分かったと思いますが、マトリックスのクライマックス、雨の中の決闘シーンでずーっとこれを考えていました。「フェルマータ」の映画化。誰か!やろうよ!R16くらいにしてもいいから。主演はもちろんキア……、いや、いいです別に、ブシェミとかでも。

SFXを駆使したエロってだけでもう、メチャメチャ見たくなります(私なら)。
そんで「シャイニング」に感銘を受けた矢先、「マトリックス」の3作目見なきゃいかんのですよ。いや借りてきたのは私だから自分のせいなんだけど(ちょっとキアヌに目が眩んじゃって)。

まああの、あれだ。詰まらないのはよく分かってるから、

脱いで待っとけ、ネオ!!」

という感じで。頑張って見たいと思います。
DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2005/11/18 ¥1,500
スティーブン・キング原作のホラー小説を、鬼才キューブリック監督が映画化した問題作。雪に閉ざされたロッキー山上の大ホテルに、管理人としてやって来た小説家とその家族。しかしそのホテルには、前任者が家族を殺し、自殺するという呪われた過去があった…。

うああ、面白いなあ。原作と空気が全然違う。これ見た後で原作読むのは相当きついだろう。映画のインパクトに圧倒されて、原作の細かいエピソードだとか伏線だとか「なにをゴチャゴチャやっとんねん」としか思えないものな。
いや、参りました。子供の頃から「恐い映画」ということは知っていたけど、まさかこういう恐さとは思ってなかった。惨殺された死体だとか浴槽の中の腐乱死体だとか、まあそういう分かりやすくホラーなシーンもあるにはあるんだが、恐いのはむしろ何も起こらないシーンの方で。なんだこの色彩、なだこの奇妙なアングル、なんだこの耳鳴りしそうな息苦しい静けさ。それらが総て、あまりに美しいがために却って気色悪い。
主演のジャック・ニコルソンは、ホラーとして見てもギャグとして見てもいい演技してますね。あんなに凶暴さがみなぎってるのに、奥さんにバットで殴られて倉庫に閉じ込められたりだとか。息子にまんまと逃げられたりだとか。見事に「哀れな狂人」でした。
いつまでも終わらない1921年の華やかで退廃的なパーティも印象的。悪夢のような美しさ。ジャックの哀れさ。しばらく忘れられないと思います。

映画見る前に頑張って原作読んでおくと、細かい部分で「あ、アレか」と分かって若干楽しい。分からなくても十分楽しいけどな。
DVD ハピネット・ピクチャーズ 2004/11/10 ¥2,800

あーそうそう、こういう話だったな(大筋をすっかり忘れていた)。以前WOWOWで見たときと字幕がちょっと違うような気がするんだけど、いかんせん私の記憶なのであてにならない。「ビルとテッド不仲説」という字幕でわははははと笑った記憶があるんだが…捏造かしら。

テッド君(キアヌ)が可愛くて可愛くて、つい彼の顔ばっかり見てしまう。ものすごくバカなこと言ってるのに。ビルはバカを演じるのが上手いクレバーな男の子に見えないこともないけど、キアヌは間違いなく天然だろうと思います。いやたぶん本物です。そんなとこも好きです(盲目)。

まああれだ。キアヌ云々は置いといたとしても、このバカ映画にはかなり愛着がある。「私の好きな映画」ランキングでは、「少林寺三十六房」と激しいデッドヒートを繰り広げるかもしれない。そのくらい好きだ。最初に見たときも、何の予備知識もなしでなんとなく見てたはずなのに、気がついたらすっかり虜になっていた。凄まじいバカバカしさと下らなさに根負けして、思わず笑ってしまうのである。

「あはははは!アホやこいつ」
「あ、う。この表情かっこいい」
「ぎゃははは、しょうもなーい」
「あー、こっから見る眉の角度好き」
「バカすぎる!サイコー」
「うーん、目え閉じてても可愛いな…」

こんな風に「トキメキ」と「笑い」交互に繰り返して見てるので、実はかなり疲れます。
ISBN:4560071217 ジャネット・ウィンターソン(ソフトカバー) 岸本 佐知子 白水社 1997/10 ¥998

ジャネット・ウィンターソンの作品では最初に読んだ「オレンジだけが果物じゃない」をさんざん推してきたのだが、久々にこちらを読み返したら余りの面白さに卒倒しそうになった。「あと十五分ほどで真夜中という時間だった。夜空は二つに分かれ、片側は晴れ、あとの半分は雲っていた」初っ端から私を掴んで引き込むこのヘンテコ描写。いや別に、普通のよくある空なんだけど、普通はそんな空を描かないと思う。

ひとつひとつ物語られる、魅惑的な物語の断片。ときに美しく幻想的で、ときにおぞましく下卑ていて、脆い夢のようでありながらいつまでも鮮明さを失わない。読んでいるうちにいくつかの断片が繋がり、重なり合って、過去も現在も未来も、すべてのものが今、ここにあるかのような不思議な感覚を呼び起こす。今ある自分を通して、かつて遠い昔に存在していた誰かが透けて見えるような。あるいは遥か遠い未来にいる誰かなのか。
もちろん、それ以前に断片ひとつだけ取っても恐ろしく面白い。床がなく、家具のすべてが天井から吊ってある家。人々はウィンチやロープを使って移動する。ここの人たちは、こと足の下にあるべきものの必要は一切認めず、頭の上のことだけを考えて暮らしているのである。最初の方に出てくるこの断片だけでもすっかり魅了されるが、さらにぞくぞくと、これでもかこれでもかと凄いイメージが繰り出されてもうすっかり参ってしまう。初めてバナナを見た人々の反応など、ガルシア=マルケスの「百年の孤独」で初めて氷を触った人の感想「煮えたぎってるよ!!」と同じくらい面白い。
起承転結という流れの物語でないにも関わらず、読むのを止めることができない。こんな不思議な面白さを、是非多くの人に味わっていただきたい。絶対損はしないはず。タイトルで引かないでー。

画像はソフトカバーの白水Uブックスで出てますが、これは非常に読みづらいので、出来れば無理してでもハードカバーを探して読まれることをお勧めします。
みなさんの生温かい友情に支えられ、無事ミクシ入れました。どうもありがとう。チャットがないのでいまひとつ楽しめないんだけど、これから無理矢理楽しみたいと思います。「前回言ってたことはまるで無視か」と突っ込まれそうですが、早速キアヌのコミュに入りたいと思います。思っています。大好きなブローティガン(作家)やICE(歌手)を後回しにするあたり、すっかり血迷っているなと自分でも思います。恋とは本当に、恐ろしいものですね(@江戸川乱歩「ひとでなしの恋」)。

さて、紹介文を書かなくては。
ミクシィに入りたくて「お願い入れて」を連発してたら誰も口をきいてくれなくなりました。積極的なアピールが裏目に?「セックスしよう」と言われると引くくせに、「私今日は帰りたくないの」と言われると乗ってしまう男性心理?(たぶん違う)
コミニュティーっていうのが面白そうじゃないか。ブローティガンのコミニュティーとかあるんでしょ?よく知らないけど。私が登録してる他のサイトでは……ブローティガン好きなんて一人しかいなかったわよ……。ミクシィには200人くらいいると聞いてちょっと入りたくなった。ひょっとしてICEファンもいるのか?いるのか?!

キアヌのコミニュティーもあるよと言われたが、それって私みたいなのがごろごろいるってことだよね。それは……願い下げだ(笑)。

世界の涯てに

2006年3月23日 映画
DVD アミューズソフトエンタテインメント 2000/10/27 ¥5,040

映画「冷静と情熱のあいだ」でケリー・チャンを知ったみなさん、さぞかし「すげえキレイな……顔のデカイ姉ちゃん」と思われたことでしょう。あれは、あれだ、竹野内さんが顔小さ過ぎるんだ。代わりに金城武と並べてみたら、ほーら大丈夫(そうかな)。いやでも実際、ケリー・チャンの身長であのくらいの顔の大きさなら、普通だと思うんだけどな。

「世界の涯てに」実はちょっと好きなんですよ。金城武とケリー・チャンという恒例キャスティング作品では、「アンナ・マデリーナ」や「ラベンダー」なんかの方が有名ですが、私は「世界の涯てに」の方がずっと好きですよ。いやそこまでお勧めするほどの作品かって言われるとちょっと、腰が引けちゃうんだけど、「えー詰まらなそー」とか言われようものなら「そんなことないワヨッ」といっちょまえに闘う構えを見せます。そういう微妙に気に入っている作品です。偏愛ですね。

金城武目当てで見たんですが、どっこいケリーの美しさに思いのほか打たれてしまい、自分でも焦った焦った。あの、最初の方で貧血起こして道路に倒れてるときの清潔なきれいさ加減ていったらなあ。冗談抜きで、天女が落ちてきたか人魚が打ち上げられたかと見紛うばかりで。ホントだってば。なんかこう、うかつに触っちゃいけないんじゃないかとか、なんだか起こすの勿体無いとか(笑)、そういうわけのわからないこと考えてしまいます。不治の病におかされてる役なので、後で思いっきり吐いたりしてるんだけど、なんかケリーは吐いてまでもきれいで驚いた。細い身体と青白い皮膚を見てるだけでどうにも居た堪れず、ひたすらこの人をなんとかしてあげたいなあと思ってしまう。

だから全然不思議じゃないんですよ。土壇場でマイケル・ウォンから金城武に乗り換えようと、その二人が彼女を全然恨まず、彼女の死後も暖かい交流を続けようと、何故か納得してしまうんです。「死期が迫ってるから」っていう理由だけじゃここまで美しい流れは出来ないと思う。やっぱりケリー・チャンの持つ清潔感が絶大なのと、あとはラストの舞台となってるスコットランドの力かもしれないですね。最後にもうこの世の存在ではなくなったケリーが、マイケルと金城武の間をさまよう姿も素敵であった。いちばん陳腐になりそうなシーンなのに、とても良かったのだよ。

ケリーのことばかり書いてしまったが、この作品は金城武もなかなか良い。ダーク金城よりいたいけな金城君が好きな人には堪らんでしょう。初っ端からえらい可愛い登場の仕方で、私も油断して見てたらうっかりハートを射貫かれた。うがあ。那須与一め。ケリー・チャンを探して見知らぬ土地まで出向き、途方にくれてる彼の姿も可愛くて堪りません。そこでそのことをケリーに教えてあげちゃうマイケル・ウォンのフェアさ加減。なんでこの話に出てくる人、みんなそんなにイイ奴ばっかりなんですか。奪い合うばかりが愛じゃないってことですか。

ラストに霧とか雨とか持ってこられると異常に弱い私なので、雰囲気にのまれてるだけという可能性も十分ありますが(そこは認める)、不思議な浄化作用を持つ映画であることは間違いないと思います。
あ、サラ イネス!と思って手に取ったらアン・ライス。惜しい(どこが)。

久々に駅前のブックオフでお買い物。欲しかったものは大体手に入れた。スクリーン特別編集、ロードショー増刊、デラックスカラーシネアルバム、何が欲しかったのか丸分かり。その中の1冊にイーサン・ホークの切り抜きが結構挟まっていた。いいんだろうか。「リアリティ・バイツ」のDVDに付いてる解説書まで挟まってるが。

この後TSUTAYAに寄り、そこでも無事目的を果たして帰りました。今回オチは特になしです。
「マトリックスのDVD、4枚全部入荷しました!」
「よ、4枚??」
「マトリックス、リローデッド、レボリューションズ、そして」
「………キアヌ・リーブス リローデッド?フォーサクセス??」
「やだ、お姉さんバカだから間違えちゃった。てへ☆」

こんな感じで、うっかり間違えて図書館に入荷できないものかしら。
「キアヌ・リーブス リローデッド フォー・サクセス」
(※キアヌのフィルモグラフィDVD)
DVD ハピネット・ピクチャーズ 2004/11/10 ¥2,800

そうかSFのコーナーだったか(やっと見つけた)。

ワンダー3

2006年3月21日 エッセイ
「私と仕事とどっちが大事!?」という台詞を、いつも言えない。相手に嫌われるのが恐くて言えないとか、この言葉が陳腐すぎて嫌いとか、そんな真っ当な理由ではない。

本当に文字通り「言えない」のだ。何故か分からないが、この台詞を口に出して言おうとすると必ず順番を間違えてしまう
「私と大事とどっちが!!……仕事?え。アレ?」
「大事と私と仕事とどっちが…あら??」
「仕事と大事が私……え???」
という風に、一人で何が何だかさっぱり分からなくなってしまうのである。焦れば焦るほど混乱して、意味など考えずに口走るので絶対に正しく言えない。もうこれは、変な暗示にかかってるとしか思えません。

関係あるかどうか分からないけど、司法、立法、行政だとか、裁判所、国会、内閣(三権分立)だとか、勤労、納税、教育(国民の三大義務)だとか、自由、平等、博愛(フランス国旗の色の意味)だとか、赤、緑、青(光の三原色)だとか、バルタザール、メルキオール、カスパー(東方の三賢者)だとか、今でこそすらすら出てますけど、いざテストとなると必ずなにかひとつ忘れます。気のせいか「3でくくるものアレルギー」みたいな感じが、なきにしもあらず。

中学時代、翌日の授業で使うものを担当の先生に聞いておくという係をたまにやってましたが、先生に「いつもの3点セット(例えば定規とコンパスと分度器だとか)」と言われても、最後まで何を指しているのかまったく覚えられませんでした。中学時代が終わって本当にホッとしています。
ISBN:4396761554 コミック 二ノ宮 知子 祥伝社 1996/09 ¥920

短大時代にゲラゲラ笑いながら読んでましたが、久々にあらためて読んだらまたゲラゲラ笑って夢中で読んでしまいました。大笑いしつつも、いつのまにか当時の二ノ宮さんの年齢を追い越している自分にハタと気付いてちょっぴり切ない。今じゃすっかり売れっ子の二ノ宮さん。ポンちゃんと結婚した際には、これ読んでた友達全員で集まって「うわー、おめでとうー!!」と勝手に祝杯をあげたものです。懐かしいなあ。

これ描いてる当時から二ノ宮さんのマンガは十分面白かったってことがよく分かる。長編はちょっと、あまりに伏線が多くて挫折してしまったのだが、細かいエピソードだとか言い回しとかがもう、べらぼうに面白くて好きだった。「わたし金や出世には興味がないし☆」「興味じゃなくて縁がないんですよっ!現実見てくださいよ!!」的な。私は「もりへーが売店から薪を盗む」と、そばで吠えてる番犬の絵、そして「なにか盗ってこい」と指示する若林師匠の絵だけでかなり長いこと笑ってられます。二ノ宮さんによってめちゃくちゃ凄い要約のされ方をしてる「課長 島耕作」も捨てがたい。ホントにこんな話なのかよ。ちょっと面白そうだよ島 耕作。
そして端々に出てくる単語がまた、私が学生だった当時の空気をそのまんま伝えてくるのが泣かす。アパガード(※東幹久と高岡早紀によるCMが有名だった歯磨き粉)、trf(※globeの踏み台)、ウィンドウズ95(が出たばっかりだった)、「うどん部へ入ろう!」(※カレー部へ入ろう!っていうCMがあったんですね)、「SMAPなDUNK」(※SMAPとスラムダンクが全盛だったんです)、「超バッド」(って言ってる女の子がたまにいました。チョベリバと同義語)。ああもう、涙出ちゃーう。

ただでさえおバカな短大女子の私は、当時26〜27才の二ノ宮さんが繰り広げるこの世界に大変励まされました。そうか、大人になってもこんな感じでいいんだと。そして今に至ります。後悔はしてません。してませんてば。
ISBN:4277661548 単行本 ウー ウェン 雄鶏社 2006/02 ¥1,470

料理教室で坦々麺と海老蒸し餃子を作って以来、やっぱり中華は美味しいなと再確認。肉包(肉まん)も作りたいのだが、ドライイーストを扱ったことがないのでちゃんと一次発酵できるかどうか不安。簡単ですか?
「私も奉公感覚ぜんぜんないんですよ。すごい奉公オンチで」
というメールをいただく。

どこに仕えているのか分かりませんが、使用人たるもの奉公感覚くらいは持っていないと、旦那さまや奥様、キャロラインお嬢様(誰)に咎められて折檻されてしまいますよ。監督不行届きで一緒に叱られるメイド頭さんや執事さんが可哀想です。奉公感覚、一刻も早く身につけてくださいね。
図書館バイト打ち上げ2回目。今夜は男子の部。参加者は、図書館バイトで2人しかいない男子メンバー、私のブログにいっつも厳しいコメントをくれるsugar君とa-sh君。女子は私と職員のカホさん。2対2。軽い合コンですね。重い拷問かもしれませんね。

いつものダメ幹事っぷりを最大限に発揮し、お店の予約取れてない上にどこ行くかまったく決めてないロクハナ(おまけに銀行でお金おろせなかった)。ブックオフでの査定に思いの外時間を取られ、集合時間に遅れるカホさん。「どこでもいいっす、任せます」しか言わない男子たち。いずれも強豪揃いのメンバー。ホントに合コンだったらその場で即解散でしょう。

結局駅近くの海鮮居酒屋で飲むことに決定。海鮮だっつってんのに私のファーストオーダーは「焼き鳥(鶏もも肉)」。欲望に忠実というかゴーイングマイウェイというか単なる鶏好きというか。去年いちばん言われた台詞は「お前ホントにA型か?」です。みなさんは無難に刺身の7点盛りだとかサーモンサラダだとか鯖(だったっけ?)寿司なんかをオーダー。どれも美味しかったけどね。鶏も美味しかったよね。

話は私の彼氏の論文が雑誌「ネイチャー」に載っただか載るだかそういう内容になり(※個人の論文じゃないですよ勿論)、あんまり「ネイチャー」の価値を分かってない私だけがひたすらに出遅れる。彼氏から話聞いたときも実はいまいちピンと来ず、仕方ないのでいつも通りボケました。「アートネイチャー?」

(こんな女が彼女だなんて、彼氏さん可哀想)

というみんなの心の声がハッキリ聞こえたけれど聞こえなかったふりをする。エスパーの気持ちがちょっぴり分かった。

お手洗いに立つと案の定、席がどこだったか分からなくなる。戻ってくるときにみんなの席を素通りしかけ、全員に突っ込まれた。あああああ、五月蝿い。私はぐるっと回ると方向感覚を失うんだ。私を捨てる時は紙袋に入れてぐるぐる回し、どっかにぶん投げるといいと思います。それでたぶん、二度と戻ってこないでしょう。そこまでされたら私じゃなくても絶対戻らないと思いますけど。

無理して薄着で来たのでこころなしか寒く、温かい飲み物が欲しいのだが熱燗しかない。私は酒が飲めない。藁にもすがる思いで「そば茶」を頼むと、キンキンに冷えた「アイスソバティー」が来た。ソーコールド。対角線上には同じ目にあって落胆しているsugar君の姿が。わはははは、バカめ。目クソ鼻クソを笑う。ちょっと違うか。「バカって言う奴がバカ」うん、これだな。いややっぱりちょっと違うかな。

自転車で帰るカホさんを見送り、残った3人は同じ電車で帰宅。素敵な夜をありがとう。誰も脱いだり吐いたり人の顔にマジックで「バカ」とか書いたりしない飲み会って良いなあ、としみじみ思いました。
いつも遠くから、ただ見ていることしかできなかった。星明子のように。目が悪いので、物陰に隠れつつも凝視していた。たぶん相当恐かったと思う。
そんな、私が遠くから見つめ続けた憧れのお洋服ブランド「Lois CRAYON」のワンピースを遂に買ってしまいました。

うわあああああ、ゴスロリのワンピースと同じくらい値段高かったああああ!!キャンディフルーツのメイド服と同じくらい値段高かったああああ!!どっちも買ったことないがああああ!!

あわわわわわわ。

すごい。すごいぞこれ。着てるだけで物凄いええとこのお嬢様に見える。馬とか乗ってそうバイオリン弾けそう学校まで運転手が送り迎えしてくれそう(※ロクハナのお嬢様イメージ)。
普段はひたすら「鈍そう」にしか見えない私の顔が、高価なお洋服のせいですっかり「清純で品のあるお顔立ち」になっている。ひいいいい。とても昨日まで「脱いで抱いて犯して」とか書いてた人とは思えない。最近こんな高い服まったく着てなかったから、着てるだけで緊張してしまう。スカートがシワになるのが恐くて、歩き方も座り方もつい「キチーン」としてしまう。なんだこれは。お嬢様養成ギプスか?!
どうってことない普通のモノトーンのワンピースなんだけど、素材とデザインでここまで人を変えてしまうものか。少なくともこのお洋服を着ている間だけは、私も素敵なお嬢様でいられそう…ウフフ。隣りに座ってる人が間違って飲み物こぼして、シミでもつけようものなら鼻血が出るまでブン殴りますけどね。「おんどれ何さらしとんじゃボケエーッ!!」ごきげんよう。

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